月がきれい 10 斜陽
『斜陽』。祭りに賑わう風景は、文字通り夕日の光が指して、全体的に黄金色。そんな中、小太郎のお囃子本番。ややサラッと流した感じもあるけど、小太郎の舞の作画はキッチリ格好良く描かれてて良かったと思います。これは惚れるわ…、と言いたい所ですが、見つけた時の笑顔は消え、ただただ小太郎の踊りを見る茜ちゃん。

思うに、その舞台は”小太郎のエリア”である事を察し、尊重したんじゃないかと。今までこの時の為に練習を重ねてきた小太郎。茜ちゃんも一度その光景を見ています。その小太郎の晴れ舞台。誰も立ち入る事は許されない、小太郎エリア。取り巻き2人の受け答えに燥ぐ事もなく(まあ燥ぐような所でも無いけど)「…うん」とだけの茜ちゃんは、小太郎エリアに踏み込む事をせず尊重したように思えました。以前、同じ事が小太郎にも見られ、彼は茜ちゃんの最後の大会を見に行くも茜ちゃんに会う事無くクールに立ち去りましたね。あれは、大会最後の競技や陸上部などが”茜ちゃんのエリア”だから。お互いの”頑張るエリア”に踏み込まず尊重しあう2人、黄金色のように眩しく素敵。
同じ部活だからって「せっかく一緒に行けると思ったのに」「なあ!水野!」とズカズカ入り込んでくる君とは違うんだよ、比良くん…(過去回参照)。
再び『斜陽』。ってか何処が斜陽なんだ?と言いたくなる内容。まあ、ギスギスした2人をいつまでも見たくないんで、1話で済ませてくれて良かった。


とはいえ、”大切な友達”からの告白を断ったり、スネテルくん(笑)相手にどうしていいか分からず泣いてしまったり、茜ちゃんにとってキツい話でもあって。黄金色に楽しい祭りから暗い方へ歩いていき泣く茜ちゃん、こっちも悲しくなった。…茜ちゃんって、比良くん相手だとほぼ一定のテンションだけど、小太郎相手だと感情の起伏ホント激しいのな。フッた後に小太郎のもとへ駆け付ける笑顔とか、いやもう凶悪なほどw


玉砕前提の告白で見事に散った比良くんと、分かってても気持ちは収まらず弄れた態度を取ってしまう小太郎。まあ、何というかどちらも中学生らしいというかね。「俺の方が!」なんて言っちゃう所とか。いやそれ言っちゃダメでしょなんだけど、そんな所も良かったと思う。小太郎は小太郎で「ムカついた。他の男子…」などと、どう言葉にすればいいか分からないとことか。言葉にすら出来ない、ぶつけどころの無い気持ちを久々の紐ボクシング!ますます闇に落ちる小太郎(ンー、ンーw
まあ、小太郎がここまでもしゃもしゃするのも無理ないわなあ。相手の比良くん。(あれでも)イケメンだし、優等生スポーツマンで女子に人気、一部からは茜ちゃんとくっつくと目されてたし、茜ちゃんと同じ部活だった人。しかも2人っきりの現場は遊園地に続いて目撃しちゃったり胸中穏やかじゃないだろう。伏線はわんさかあった。




それでも「なんで安曇なんだ!」というと、茜ちゃんの引越しに対する反応の違いでしょうかね。アバンで、引越しの件を聞いて、塾で茜ちゃんの進学校の教材?をリクエストしてた小太郎。その後の茜ちゃんとの会話では「同じ学校、受けよっかな」などイマイチ本気かどうか分からない口ぶりだったが、とっくに本気だった訳で行動に起こしてた。それに気付いてダッシュ凄い茜ちゃん(全く息切れてないのが良いね)。そりゃあすぐにでも会いたいだろうて。そして気持ちをちゃんと言葉に出来た小太郎。そりゃあ感極まってチューもするだろうて

まあ、そんな感じで、俺が!俺が!の押し付け系男子比良くんと、茜ちゃんに対し何が出来るか、どうしたいか、考え行動起こす小太郎。どっちが良いか明白だった。いや、既に付き合ってて答え出てた訳だけど(笑)、茜ちゃんの彼氏は「俺、どうしたらいいか…」などとウジウジしないのよ、比良くん…(どうでもいいがここのションボリ比良くん、進撃のベルトルトっぽくない?w)。
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